先日、財務省から「税理士・税理士法人に対する懲戒処分等の考え方を公表する件」の告示がありました。
これは、昨年6月に閣議決定された規制改革3か年計画に盛り込まれた懲戒処分等の適正な実施を受けて、財務省・国税庁が懲戒処分等の基準を明確にする観点から「税理士・税理士法人に対する懲戒処分等の考え方」をとりまとめ、行政手続法に基づく意見公募(パブリックコメント)を行った上で、今回の告示となりました。
税理士等が違反行為をした場合、税理士については税理士法45条(脱税相談等をした場合の懲戒)及び同46条(一般の懲戒)で、税理士法人については同48条の20(違法行為等についての処分)について、「戒告」、「1年以内の税理士業務の停止」、「税理士業務の禁止」の懲戒処分を規定しており、財務大臣がいずれかの処分をすることができるとしていましたが、今までは処分を判断する具体的な基準が無かったため、あいまいな部分もあり、誤解を招くこともあったようです。
税理士に対する懲戒処分の量定をみてみると、真正の事実に反して税務代理若しくは税務書類の作成をした時又は脱税相談等を行った時について、故意の場合には不正所得金額等に応じて「6か月以上1年以内の税理士業務停止又は税理士業務禁止」を、相当の注意を怠った場合には申告漏れ所得金額等に応じて「懲戒又は1年以内の税理士業務の停止」を下すことが明記されています。
また、一般の懲戒の場合では、
@自己脱税の場合は不正所得金額、調査妨害の場合は妨害行為の回数等に応じてともに「1年以内の税理士業務停止又は税理士業務禁止」A名義貸しの場合は名義貸しを受けた者の人数等により「1年以内の税理士業務停止」
B業務け怠の場合は「戒告又は6月以内の税理士業務の停止」
等のケースに応じて処分内容が明らかになりました。
平成19年度の懲戒処分件数は16人(内5人が税理士業務禁止)だったようで、具体的な基準が出来たことで今後この件数も大きく変わってくるかもしれません。